更新日:2023年8月8日
夏の暑い日を乗り切るためには、扇風機やエアコンが欠かせません。しかし、扇風機やエアコンを使う上で電気代が気になる人も多いでしょう。電気代を安く抑えたい場合は、それぞれの節電のコツを知るのがおすすめです。節電方法をうまく実践すると、電気代を節約しながら室内を冷やすことができます。
当記事では、扇風機とエアコンの電気代の違い、およびエアコンと扇風機を使用した節電のコツについて解説します。扇風機とエアコンの電気代を知り、うまく節約したい人は、ぜひ参考にしてください。
1.扇風機とエアコンの電気代はどのくらい違う?
ここでは、扇風機とエアコンそれぞれの電気代を算出し、1時間あたり・1か月あたりの代金にどのくらい違いが出るのかを比較します。電気代は、以下の式を用いることで計算が可能です。
消費電力量(kWh)× 電力量料金(円/kWh)
電力料金の目安単価は、1kWhあたり税込31円として計算します。
出典:全国家庭電気製品公正取引協議会「カタログなどに載っている電気代はどのようにして算出するのですか?」
扇風機とエアコンの電気代の相場を実際に計算してみましょう。
1-1.扇風機の電気代
扇風機の消費電力を34Wとして、電気代の計算式に当てはめた結果は以下の通りです。
0.034(kWh)× 31円/kWh=1.054円
扇風機を1時間つけた場合、かかる電気代はおよそ1.1円であることが分かります。1日に6時から24時までの合計18時間つけたとすると、ひと月で約569円になります。
さらに消費電力を抑えたい人は、自宅の扇風機がDCモーターを使用しているかどうか確認しましょう。
扇風機に使用されるモーターには、「ACモーター」と「DCモーター」という2つの種類があります。ACモーターは従来から広く使用されてきたモーターで、電流の向きが定期的に反転するようになっています。一方でDCモーターは、ACモーターよりも新しいモーターで、電流の向きが反転せず、一方向に流れ続けるという特徴を持っています。
DCモーターの扇風機は、ACモーターよりも電力消費が少ない省エネ家電です。販売価格は高いものの、電力を消費しにくいため電気代を抑えることができ、ものによってはDCモーターのほうが10倍近く料金が安くなるケースもあります。
1-2.エアコンの電気代
エアコンの消費電力を450Wとしたとき、1時間あたりの電気代は下記の金額になります。
0.45(kWh)×31円/kWh=13.95円
1時間にかかる電気代がおよそ14円のため、扇風機と同じように1日18時間使用した場合は、およそ251円かかります。ひと月に換算すると約7,533円となり、扇風機と比べた場合、1か月あたりにかかる電気代はおよそ13.2倍です。
なおエアコンは、室内や室外の温度によっても消費電力が変わります。一概に同じ料金になるわけではないため、ご注意ください。
2.エアコンと扇風機を使った節電のコツ
エアコンに比べると、扇風機のほうが電気代は少なくすみます。しかしエアコンのほうが扇風機よりも効率よく室温を下げられるため、真夏はエアコンの使用が欠かせません。暑い夏は、熱中症を予防するためにもエアコンを効果的に使用していくことが大切です。
ここではエアコンと扇風機それぞれの節約方法について解説します。ポイントを押さえて、エアコンや扇風機を効率よく使いましょう。
2-1.扇風機で電気代を節約する方法
扇風機を用いて電気代節約につなげながら室温を下げたい場合は、以下2つの方法を実践してみましょう。
風向きを工夫する |
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人の身体そのものに風を直接当てるのではなく、風向きをうまく調整することで、効率的に涼しさを感じられます。
外出して帰ってきた直後など、スピーディーに室内の温度を下げたい場合は、扇風機を窓の外に向けるのがおすすめです。外に向けることで、部屋に充満していた暑い空気が放出され、涼しい屋外の空気が中に取り込まれます。 一方で夜や朝早くなど、室内よりも外の気温のほうが冷えている時間帯は、窓際で窓に背を向ける形で扇風機を設置しましょう。外の冷えた空気が室内に入り、より涼しさを感じられます。 |
保冷剤などで冷たい空気を作る |
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保冷剤を使用することで、より冷たい空気を作り出すことができます。扇風機への取り付けを想定した扇風機用保冷剤もあるため、保冷剤を装着して扇風機を回すことで、より冷たい空気を放出できるでしょう。
もちろん、一般的な保冷剤でも代用可能です。保冷剤を扇風機の上に乗せることで冷たい空気が送り出せるため、室内がより冷えやすくなります。 |
2-2.エアコンで電気代を節約する方法
エアコンの電気代を節約したい場合は、以下3つの方法を実践してみることをおすすめします。
窓から熱が出入りするのを防ぐ |
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窓からの熱の出入りを防ぐと、室内の温度も上がりにくくなります。カーテンを閉めたり、すだれやブラインドを設置したりして、外の日光が室内に入らないようにしましょう。遮光性の高いカーテンや遮熱機能を持ったカーテンを使用すると、より効果的に温度上昇を防止しやすくなります。 |
フィルター掃除をこまめに行う |
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エアコンのフィルター掃除は、1か月に1〜2回程度を目安に行いましょう。フィルターが目詰まりしていると、冷暖房の効果がダウンし、余計に電気を消費することにつながります。エアコンの性能をしっかりと発揮するためには、フィルターを定期的にお手入れすることが欠かせません。
フィルターの掃除は、お湯で洗って乾燥させたり、掃除機で溜まった埃を吸い込んだりする形で行います。 |
室内温度を適温に保つ |
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夏に冷房をつける際の室内温度は、28度が目安です。夏場は1度設定温度を上げるだけでも、13%消費電力を削減できます。極端に室内温度を下げすぎず、適度な室温にキープしましょう。
なお、電気代を節約する意欲が大きいあまり、設定温度を上げすぎて熱中症になっては本末転倒です。くれぐれも無理はしないようご注意ください。 |
2-3.扇風機とエアコンを併用して電気代を節約する方法
扇風機とエアコンを別々に使うのではなく、一緒に利用するのもおすすめです。扇風機とエアコンを併用することで、エアコンの設定温度を上げても涼しさを保ちやすくなります。
家電製品を2台使用するとなると、電気代が高くなるのではないかと不安な人も多いのではないでしょうか。しかし、エアコンの設定温度を下げるよりも扇風機を使用したほうが、かかる電気代は安くすみます。
エアコンと扇風機を併用する際は、エアコンから送られてくる風に背を向ける形で扇風機を設置しましょう。エアコンの風に背を向けることで、扇風機がエアコンの風を遠くに運んでくれます。扇風機の首はできる限り上に向けた状態にし、エアコンの風向きは水平にするのも大切です。エアコンから水平に出て下に降りてきた冷たい風が、扇風機の風で室内に効率良く巡回します。
より空気を効率的に循環させるために、扇風機の首を振ったほうが良いと考える人も多いでしょう。しかし、首を振るとエアコンの風が散らばり、冷たい空気がうまく循環しなくなるため、首は固定し一定の方向に風を流すことがポイントです。
まとめ
扇風機は、エアコンよりも電気代がかからない家電製品です。また、エアコン単体で使うよりも扇風機とエアコンを併用したほうが、より効率的に室内温度を下げやすくなります。扇風機とエアコンをうまく使用し、電気代を節約しましょう。
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