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2022.12.05

賃貸のプロパンガス代は高い?理由と値下げ方法を解説

賃貸住宅に住んでいる人の中には、プロパンガスの料金を高いと感じている人も多いのではないでしょうか。確かに供給コストの観点から都市ガスよりもプロパンガスはガス代が高くなりやすい傾向がありますが、場合によっては高額すぎるガス代を支払っている可能性もあります。

当記事では、賃貸のプロパンガスが高くなりやすい原因と、料金を安くするための方法を解説します。日々のガス代が高く、少しでも節約したい人は、ぜひ参考にしてください。

1.賃貸のプロパンガス代はなぜ高い?

東京都を基準として都市ガス・プロパンガスの利用料金を比較すると、プロパンガスは都市ガスの数倍の金額となるケースもあります。

出典:東京ガス株式会社「ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)」

出典:一般財団法人日本エネルギー経済研究所「最新価格情報」

ただし、プロパンガスは都市ガスの2倍以上の発熱量があるため、プロパンガスの場合実際の使用量は都市ガスよりも少なく済みます。

出典:一般社団法人長野県LPガス協会「LPガスの基礎知識」

プロパンガス 都市ガス(長野都市ガスプロパン換算価格)
基本料金 1,875 円 759円
従量料金
(10m3利用時)
7,100円 4,491円
合計料金 8,975円 5,250円

※税込み表記
※プロパンガス平均価格は「一般財団法人日本エネルギー経済研究所「最新価格情報」より(2022年8月)参照
※プロパンガスの熱量は都市ガス比2.23倍のためプロパン換算(×2.23)を実施
※都市ガスは、長野都市ガス一般料金表の2022年11月検針分「A」を採用

プロパンガスが高いと言われている理由の1つとして、配送コストがかかる点が挙げられます。

都市ガスでは地中にガスを供給するパイプを埋め込んでいるため、利用者の住宅にガスを輸送する際にコストがかかることはありません。対して、プロパンガスはガスボンベを利用者の住宅までトラックなどで配送してガスを供給しており、配送コストとして人件費や輸送費が必要です。

ガスの供給に配送コストが必要な分、プロパンガスは利用料金も高額となります。

しかし、賃貸物件のプロパンガス料金が高くなる原因は、配送コストだけではありません。ここでは、賃貸のプロパンガス代が高い理由について詳しく解説します。

1-1.入居者がガス会社を選べないため

賃貸アパートなどで利用するガス会社は大家さんが契約を結ぶため、入居者が自由に選択できるわけではありません。

賃貸物件のガス会社は、都市ガスよりもプロパンガスが多い傾向にあります。

アパートなどで新たに都市ガスを利用する場合は、ガスを供給するための道管を引かなければなりません。道管の導入費用は非常に高額であるため、特に家賃が安い地方では、大家さんにとって都市ガスを選択するメリットは小さいと言えます。

対して、プロパンガスは道管を引く必要がなく、賃貸物件では選ばれやすいのが現状です。

また、プロパンガスの料金には「自由料金制」が採用されており、適正価格のような基準が存在しません。そのため、各プロパンガス会社が独自に料金を決定できます。

入居者はガス会社を選択できず、大家さんが契約したガス会社を利用しなければなりません。戸建住宅とは異なり「ガス料金が高い」という理由で簡単にガス会社を変更できないことから、プロパンガス会社が価格設定を高めにしているケースもあります。

1-2.設備費用が上乗せされているため

賃貸住宅のプロパンガス代には、ガスの使用料金のほかに設備費用が上乗せされていることも少なくありません。

アパートなどの集合住宅でガスを利用するには、戸建住宅よりも大規模な設備が必要です。プロパンガス会社は大家さんに契約してもらうため、ガス供給に必要な設備を初期費用なしで提供し、ガス利用料金に上乗せして支払う形式を提案することもあります。その場合、毎月のガス料金には、分割した設備費用も含まれていることになります。

大家さんにとってはメリットの大きな契約となりますが、その分入居者の負担が増えているというのが現状です。

2.賃貸のプロパンガス料金を下げるには?

賃貸住宅のプロパンガス料金は高い傾向にありますが、基本的に全世帯で同じガス会社を利用しなければならず、1世帯のみガス会社を変更するなどの対応はできません。

プロパンガス代を下げるには、料金を抑えるための工夫が必要です。ここでは、プロパンガスの料金を抑える方法について詳しく解説します。

2-1.ガスの使用量を減らす

ガス料金を安くするためには、ガスの使用量を減らすのがもっとも手軽な方法です。日々の暮らしの中でガスを使用するのは、お風呂・キッチンが中心となります。

お風呂でできるガス節約の工夫は、以下の通りです。

お風呂でできるガスの節約術

  • 浴槽の湯量を減らす
  • お風呂の蓋を使い、続けてお風呂に入る
  • シャワーの使用方法を見直す

浴槽にためる湯量を減らせば、その分ガス代を削減できます。「浴槽に入るとお湯が外へ溢れ出す」という人は、お湯を減らしても十分な湯量でお風呂を楽しめるでしょう。

また、追い焚き機能を頻繁に使っているとガス代はどんどん高くなってしまいます。お風呂の蓋をかぶせておけば、追い焚き機能を使用せずに家族全員がお風呂を済ませられます。

ガス料金の節約には、シャワーをこまめに止めることも有効です。市販のシャワーヘッドには節水機能がついている商品もあるため、シャワーヘッドを交換するのもよいでしょう。

また、キッチンでできるガスの節約術は、以下の通りです。

キッチンでできるガスの節約術

  • 鍋の大きさに合わせて火力を調整する
  • 蓋や落とし蓋を利用して調理する
  • 電子レンジを使用する

ガスコンロで調理をする際に鍋やフライパンの底から火がはみ出している場合、その分はガスを無駄に使用していることになります。調理器具の大きさに合わせて火力を調整することで、ガスの無駄遣いを防げます。

また、煮物などを調理する際に鍋の蓋や落とし蓋を使用すれば、熱を逃さず効率よく食材に火を通すことが可能です。ガスコンロの使用時間を短縮できるため、ガス代の削減につながります。

ゆで野菜などは電子レンジを利用すれば、短時間ですぐに火が通ります。最近ではパスタの麺を電子レンジでゆでる容器なども販売されているため、便利グッズを活用するのもおすすめです。

2-2.値下げ交渉をする

プロパンガス会社は各社が自由に料金を設定しており、料金を高くするのも低くするのも会社次第です。そのため、プロパンガス会社に直接値下げ交渉をすることで、ガス料金が安くなる可能性もあります。

値下げ交渉を成功させるポイントは、地域のプロパンガス料金の相場を調べて提示することです。自身の現在のガス料金が相場よりも高いことを示し、値下げをお願いしましょう。

ただし、ガス会社によっては値下げ交渉を受け入れてもらえないケースも少なくありません。

もっともよいのは、「ガス会社の切り替えを検討している」と値下げ交渉をすることです。賃貸住宅では1世帯のみの切り替えが不可能であることから交渉が難航する可能性もありますが、他社の見積もりを取り寄せておくのも1つの方法です。

2-3.大家さんに相談する

賃貸物件のガスの契約先は、大家さんに決定権があります。ガス会社を変更したい場合は、大家さんに相談するのもよいでしょう。

大家さんにガス会社の変更を検討してもらうとき、入居者1人が打診するだけでは聞き入れてくれない可能性があります。他の入居者に協力を求めて署名を集めるなど、「入居者全体の意見」として相談を持ちかけるのが有効です。

ガス会社変更による業務負担を懸念して変更を渋る大家さんもいますが、実際には簡単な手続きのみで変更できることが多い傾向です。手続きの流れを調べて提示すれば、変更に踏み切ってもらえる可能性が高まるでしょう。

また、設備価格をガス料金に上乗せして分割払いしている場合は、契約解除によりプロパンガス会社から残存価格の支払いを求められます。支払いは新しく契約するガス会社に肩代わりしてもらえるケースもあるため、その点も含めて相談するのがおすすめです。

まとめ

賃貸住宅でプロパンガスを使用している場合、ガス会社は大家さんが契約を行っており、自分でガス会社を選べないことも多くあります。ガス会社を変えられないからと高い値段を設定されている可能性もあるため、一度プロパンガス代の適正価格を調べておくとよいでしょう。

ガス代が相場よりも高いのであれば、思い切って値下げ交渉や大家さんへ相談することをおすすめします。他の入居者と力を合わせて交渉することで、成功する確率も高まります。

プロパンガスの料金でお悩みの方は、ぜひ一度エナキスの料金シミュレーションをお試しください。安心してプロパンガスを利用していただけるよう、エナキスでは透明性のある料金制度を採用しています。

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