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2023.02.03

オール電化の導入費用は?リフォームする前の注意点と電気代も解説

住宅のすべてのエネルギーを電気でまかなうオール電化の家は、光熱費にかかる費用が抑えられるメリットがあります。しかし一方でオール電化の設備を導入する費用は高額になりやすいため、住宅をオール電化にする際は、費用面のメリット・デメリットを把握しておくとよいでしょう。

当記事では、オール電化の電気代や導入費用、導入時の注意点を解説します。オール電化への切り替えを検討している方はぜひ当記事を参考にしてください。

1.オール電化とは?

オール電化とは、照明・調理・給湯・冷暖房など人々が生活する中で必要なすべてのエネルギーを電気でまかなうことを指します。オール電化を導入している住まいは「オール電化住宅」と呼ばれています。

オール電化を導入する大きなメリットは、光熱費が電気代に一本化され、節約できるという点です。さらに、火災や事故の原因となりかねないガスや灯油が必要なくなり、住まいの安全性が高まります。

さらに、IHクッキングヒーターの表面には凹凸が少ないため、調理後に汚れを拭き取る際などお手入れがしやすいというメリットもあります。

1-1.オール電化の電気代

オール電化を導入した場合、1か月当たりの電気代がいくら程度になるか、関西電力による試算を紹介します。

以下は1つの世帯に暮らす人数別の電気代です。人数が増えるほど電気代は高くなるものの、1人当たりの電気代は割安となります。

世帯人数 1か月の電気代
1人世帯 11,222円
2人世帯 14,049円
3人世帯 15,588円
4人以上の世帯 17,416円

出典:関西電力「オール電化の電気代平均額と節約方法」

以下は、居住形態別の電気代です。一戸建てよりもマンションやアパートなどの集合住宅のほうが電気代は低めです。

住居形態 1か月の電気代
一戸建て 16,101円
集合住宅 12,671円

出典:関西電力「オール電化の電気代平均額と節約方法」

オール電化の電気代は通常、1日の時間帯によって金額が変動します。このため、電気を使用する時間帯に注意を払うと節約につながります。

夜間使用料が安い料金プランを選ぶことは、電気代を節約する方法の1つです。夜間に稼働する電気給湯機や蓄熱暖房機などは、夜間使用料の安い料金プランに適しています。また、炊飯器や洗濯機などの家電を夜間に使用すると、より電気代を節約できるでしょう。

ただし、電気給湯機で1日分のお湯を沸かしすぎると電気代が高くなる可能性があります。適度な温度や湯量、蓄熱量を把握して使用するよう心がけてください。

一方、キッチンでは調理機器の種類が節約のポイントとなります。鉄製やステンレス製などの底が平らな鍋やフライパンは熱伝導率が高く、素早く調理できるため、電気使用量を削減できます。

2.オール電化の導入にかかる費用

電気とガスを併用していた住まいなどをオール電化へ切り替える場合、初期費用がかかります。

オール電化の主な設備は、IHクッキングヒーター・エコキュート・電気温水器・蓄熱暖房機・床暖房・太陽光発電システムです。初期費用とは、各設備の本体や設置工事などの費用を指します。

以下では、各設備の概要と導入に必要な費用の相場について解説します。

2-1.IHクッキングヒーター

IHクッキングヒーターは電磁波を活用して鍋やフライパンを温める設備です。電熱線に電気を流す電気コンロとは違い、表面を触っても熱さを感じません。ガスや火を使わないため、ガス漏れや火災が起きる危険性が比較的低いというメリットがあります。

IHクッキングヒーターは通常、対応可能な調理機器の種類が限られており、鉄やステンレスなど電気が流れる素材のみ使用できます。ただし、オールメタルタイプの設備であれば、アルミや銅といった素材も対応可能です。

導入する際に必要な費用は、本体価格に6万~30万円程度、設置費用に8万~20万円程度です。本体価格はヒーターの口数やオールメタル対応の有無などによって、設置工事は配線工事の規模などによって、それぞれ費用が変動します。

2-2.エコキュート

エコキュートとは、ヒートポンプ技術を活用して空気の熱を利用し、お湯を沸かす給湯システムです。ヒートポンプに取り込まれた空気の熱が圧縮機によって高温の冷媒(CO2)となり、水に熱を伝えてお湯を沸かします。

エコキュートは夜間に稼働し、少ない電気使用量でお湯を沸かすため、電気代の節約に適した設備です。災害で停電や断水が起きた際も、貯湯タンク内からお湯や水を取り出すこともできます。

導入する際は設置費用に40万~70万円程度必要です。本体の大きさ・機能・エリアなどによって費用は大きく異なります。

2-3.電気温水器

電気温水器は、電熱ヒーターを活用してお湯を沸かす設備です。タンクの大きさは世帯人数に応じて選ぶことができます。2~3人向けは300リットル、4~5人向けは460リットル程度です。

給湯のタイプは大きく分けて3つあります。お湯張り・保温・足し湯を自動で行う「フルオート」、お湯張り・高温差し湯・足し湯などを自動や手動で行う「セミオート」、手動でお湯張りをする「給湯専用」です。

導入する際は、本体価格に10万~30万円程度、設置費用に10万円程度かかります。本体価格はメーカーやタンクの容量などによって変動します。

2-4.床暖房

床暖房には主に電気ヒーター式と温水循環式の2つの種類があります。

電気ヒーター式の場合、床材の下に設置した発熱体または蓄熱体に電気を流して加熱します。小さなスペースにも設置でき、短時間で暖かくなる点がメリットです。

温水循環式は、床下に設置したパイプに温水を流して部屋を暖める方法です。温水循環式のエネルギー供給源は、エコキュートまたはヒートポンプ式から選択できます。

床暖房を導入する際の費用は、部屋の大きさによっても異なります。1畳あたりの相場は、電気ヒーター式は5万~10万円程度、温水循環式は6万~15万円程度です。

3.オール電化の注意点

安全性が高く、月々の電気代を節約できる点は、住まいにオール電化を導入するメリットです。しかし、オール電化にはいくつかのデメリットが伴います。導入してから後悔しないためにも、あらかじめ注意点を把握しておきましょう。

以下では、オール電化の注意点として3つのポイントを取り上げて解説します。

初期費用が高い
オール電化を導入するには、設備の本体や設置工事などに初期費用が必要です。IHクッキングヒーター・エコキュート・床暖房といった設備を一斉に購入して設置すると、相当額の初期費用がかかります。

住宅によっては設備の設置場所を補強工事したり、リフォーム工事したりする必要もあり、初期費用がさらに増す可能性が出てくるでしょう。

電気代が割高になることがある
オール電化の電気代は夜間が安く、日中は高く設定されていることが一般的です。このため、使い方によってはガスと併用するよりも電気代が割高になります。

例えば、専業主婦がいる世帯やテレワークをする人がいる世帯などでは、昼間に電気を多用する可能性が高く、電気代は高くなりやすい傾向にあります。昼間と夜間における電気使用量の比率などを考慮することは、導入を決める際の重要なポイントです。

停電するとすべての設備が使用できない
オール電化のエネルギー源は電気であるため、災害や事故などで停電するとすべての設備を使用できなくなります。設備が使用できなければ、部屋を暖かくしたり、調理をしたりすることもできません。

停電は数時間から1日程度で復旧されることは多いものの、ライフラインが止まっても困らないように備える必要はあります。発電機や太陽光発電システム、カセットコンロなど、電気の代わりとなる機器などを用意しておくといざという時も安心でしょう。

まとめ

家の設備のエネルギー源をすべて電気にした「オール電化」の住宅は、電気を使う時間をうまく調整することで光熱費を節約できます。しかし、導入にかなりの費用がかかるケースもあるため、あらかじめ導入費用をきちんと確認しておきましょう。

光熱費を節約するには、オール電化にする方法の他に、ガス会社を見直すという手もあります。特にプロパンガスを利用している方は、会社の見直しで料金が下がるケースがあります。

エナキスでは暮らしに合わせた最適なプランをご提案可能です。料金のシミュレーションと合わせて、心地よい暮らしに向けたご提案もぜひご確認ください。

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